伝統的ファイナンス vs...
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1
付録:
伝統的ファイナンス vs 行動ファイナンス
慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス
小暮厚之
(こぐれ あつゆき)
CAPMとポートフォリオ構築
3
伝統的ファイナンスと行動ファイナンス
4
アノマリー
バリュー指数とグロース指数
5
660
1016
413
89/12 07/6
1082
525
230
03/3
256
597
92
バリュー株とグロース株
6
株式はバリュー株とグロース株に大別される
1.バリュー株:「割安」株
2.グロース株:「割高」株
PBR(株価純資産倍率)
×PBR
株価 株価 発行株式数=
一株当たり純資産 純資産
PBRが低い=「割安」
PBRが高い=「割高」
リスクとリターン: バリュー/グロースと小型/大型
7
A=all
V=value
G=growth
S=small
T=top
データ期間:1980年1月―2007年12月
CAPM再考
8
CAPMの考え方
個別銘柄のリスクは,マーケットの変動とその銘柄固有の変動
に分けられる.
1.マーケットの変動=市場全体のシステマティック・リスク
2.固有リスクは=アンシステマティック・リスク.
ポートフォリオを組むことによって消去可能
CAPMでは不十分!
個別銘柄のリスクには,マーケット・ファクター以外のシステマティック・リスクが含まれる
9
各ファクターが何かは規定されない.
ファクターの個数も規定されない.
Arbitrage Pricing Theory (APT)
「アルファ」は存在しない
Ross
APT=>マルチファクター・モデル
10
個別銘柄の
パフォーマンス
マーケットファクター
バリュー 規模
モメンタム
流動性
マクロ経済変数
財務指数
業種インデックス
Fama-French3ファクターモデル
業種インデックスモデル
Fama-French 3ファクターモデル
11
割安・割高(PBR)
規模(時価総額)
大
小
大 小
バリュー グロース
TOP
Mid
Small
Fama-French3ファクター・モデル
12
FF3モデルの推定
「ラッセル 日本株式ファンドI」
13
リスクとリターン: バリュー/グロースと小型/大型
14
M=market
j=投信
V=value
G=growth
S=small
T=top
バリュー効果はあるが小型株効果はない
データ期間:2004年1月―2007年12月
15
重回帰モデル(統計学の復習)
FF3モデルの推定結果
16
アルファはゼロ
17
行動ファイナンス
2002年ノーベル経済学賞
ダニエル・カーネマン(経済心理学)
「投資家の経済活動は客観的判断より,
主観的判断を頼りに行なわれる」
通常の経済学では:
「投資家は,市場についての全情報を知っており,自分の利益や満足を最大化にするよう完全に合理的に行動する」
この「不確実性下の合理的行動」は期待効用理論に依拠する.
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伝統的ファイナンスと行動ファイナンスの融合
Black and Litterman 1992
伝統的なポートフォリオ理論に投資家の見解(市場のアノマリーや社会的責任投資)を組み込む
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Black Littermanモデル:ベイジアンアプローチ
市場の期待リターン(理論)
見解
μ=E(R)
(投資家)
事前分布
μ|π
(BL)
事後分布
超過収益率 R
Babameto Harris (2008)
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Babameto Harris (2008)
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