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Istanbul Weekly vol.9-no.3
※掲載内容は、トルコの報道をまとめたものです。 1
Istanbul Weeklyvol.9-no.3
イ ス タ ン ブ ー ル ウ ィ ー ク リ ー
発行:在イスタンブール日本国総領事館 発行日:2020 年 2 月 14 日(金)
― 今週のポイント ―
政治:ロシア外務・防衛代表団がトルコ訪問。
ジェフリー米国シリア特別代表がトルコ訪問。
経済:11 月の失業率、13.3%。
1月の消費者物価(CPI)上昇率、対前年同月比 12.15%。
治安:ブルサ県で PKK の爆薬押収。
社会:ペガサス航空の旅客機が着陸失敗:3 人が死亡。
イスタンブールの公共交通機関が 35%値上がり。
政治 【内政】
●カナル・イスタンブール計画のサイト開設
2 月 1 日、アルトゥン大統領府広報部長はツイッターでカナル・
イスタンブール計画についてのサイトを開設したと発表した
(https://www.kanalistanbul.gov.tr/)。サイトでは、同計画の目
的、通過場所、世界の運河、ボスフォラス海峡で発生した事故
及びモントルー条約に同計画は影響を及ぼさない旨の説明が
記載されている。(2 月 1 日付け H 紙インターネット版)
(写真は、https://www.kanalistanbul.gov.tr/ から)
●バシュケント・ガス社から使途不明金
民営化されたアンカラのガス配給会社バシュケント・ガス社か
ら赤新月社、赤新月社からエンサル財団、トゥルケン財団を経
由して約 800 万ドルの資金が流出し、使途が不明となっている
ことが問題となっている。またバシュケント・ガス社はイスタン
ブール市の関連会社 KIPTAS(住宅公社)から購入した 31 軒
の不動産をビラル・エルドアン氏が設立しエスラ・アルバイラク
氏が理事を務めるトルコ青年教育サービス財団(TURGEV)に
寄付したとされる。(1 月 31 日付けビルギュン紙インターネット版)
●CHP が CNN テュルク局への出演をボイコット
2 月 6 日、オズカン CHP 副党首が CHP は CNN テュルク局へ
の出演をボイコットすると発表。3 日に行われた CHP 党会議に
おいて同党に対する事実を歪曲しての報道を行っていることを
理由に同決定が下された。副党首は、同局は与党の発言を広
告代理店のように垂れ流しにしており、党員は同局への出演
を今後拒否し、国民にも同局の視聴を勧めない旨述べた。(2
月 6 日付け SOZCU 紙インターネット版)
●CHP イスタンブール県支部長にカフタンジュオール議員が
再選
2 月 9 日に行われた第 37 回 CHP 通常県党大会での投票の
結果、ジャナン・カフタンジュオール議員が CHP イスタンブー
ル県支部長に再選した。カフタンジュオール議員は 2019 年 9
月の裁判で合計 9 年 8 か月の懲役刑の決定がくだされ、執行
猶予・控訴手続き中である。(2 月 10 日付け M 紙インターネット版)
【外交】
●エルドアン大統領、アッバス議長と電話会談
1月 31 日、エルドアン大統領はパレスチナ自治政府のアッバ
ス議長と電話会談を行い、2 月 1 日にはパレスチナ・イスラム
抵抗運動ハマスのハニヤ政治局長がエルドアン大統領への
表敬訪問をイスタンブールで行った。エルドアン大統領は米国
による中東和平計画を批判しており、パレスチナを支援すると
し、アッバス議長及びハニヤ局長に「パレスチナ側同士での政
治議論をやめ一つになる日だ。和平計画を我々は拒否する」
と述べたという。(2 月 3 日付け M 紙インターネット版)
●トルコ・ロシア電話会談
(1)2 月 3 日のイドリブでの攻撃でトルコ軍 7 人と民間契約者
1 名が死亡した事件が発生し、プーチン露大統領とエルドアン
大統領は 4 日に電話会談を行い、イドリブ情勢安定のための
緊急措置を講じることで合意した。
(2)2月4日、エルドアン大統領はイドリブでの攻撃は合意に対
する明白な違反であるとし、「(アサド)政権は(この攻撃の)帰
結を知ることになるだろう」と発言した。またロシアとの関係に
対しては「この段階でロシアとの衝突または緊張関係に入る
必要はない」と表明した。(2月5日付けM紙13面)
Istanbul Weekly vol.9-no.3
※掲載内容は、トルコの報道をまとめたものです。 2
(3)2月6日、カルン大統領府報道官は、イドリブ情勢につい
て、「3月にアスタナプロセスについて会合をもう一度実施する
可能性がある。しかしまずはロシアから来訪する軍事代表団
との協議を行う。」と述べた。(2月7日付けM紙12面)
●トルコ・ドイツ電話会談
2 月 4 日、エルドアン大統領とメルケル独首相が電話会談し、
シリア及びイドリブ情勢、イドリブから流出する難民について協
議した。(2 月 5 日付け M 紙 12 面)
●ロシア外務・防衛代表団がトルコを訪問
2 月 8 日、エルドアン大統領とプーチン露大統領が 4 日に行っ
た電話会談で取り決められたとおり、ロシア代表団がアンカラ
を訪問し、ソチ合意についての再協議を行った。セルゲイ・ヴ
ァシリエヴィチ・ヴェルシン外務副大臣を団長とするロシア代表
団は、セダト・オナル外務副大臣をトップとする代表団との協
議を実施した。両代表団には防衛関係省庁の要人が含まれ
る。トルコは休戦の実行と政権側勢力がソチ合意で規定され
た境界まで撤退することを再強調し、2 月末までに撤退が実行
されない場合にはトルコ軍が必要な手段を講じるとの「確定的
なメッセージ」を伝えたという。(2 月 9 日付け M 紙 13 面)
●EU トルコ代表団ベルガー大使と運輸インフラ副大臣がイー
スト・エクスプレスに試乗
クリスチャン・ベルガー大使をはじめとする EU トルコ代表団員
及びオメル・ファーティフ・サヤン運輸インフラ副大臣は、イー
スト・エクスプレスへの試乗を行うとともに車内にて EU・トルコ
間の協力についての会議を行った。サヤン副大臣は「EU とは
運輸部門においてハルカル・カプクレ間、サムスン・カルン間
鉄道のように共同で大きな事業を実施した。」と述べた。また
ベルガー大使は「鉄道事故を減少させ、人命救助に努めるこ
と、持続可能的な都市間移動についてともに協議した。トルコ
側からはとても良い回答を得たと考えている。」と発言した。(2
月 9 日付け M 紙 17 面)
●ジェフリー米国シリア特別代表がトルコ訪問
(1)2月12日、ジェフリー米国シリア特別代表をはじめとする代
表団がトルコを訪問し、セダト・オナル外務副大臣と会談後、
大統領府においてカルン首席大統領顧問と協議した。協議
中、アサド政権によるトルコ軍監視地点への攻撃は容認でき
ないとの発言があった。また、カラオスマンオール国防省副大
臣との会談も行った。
(2)ジェフリー代表はNTVでのインタビューで「トルコのイドリブ
における正当な利益(legitimate interests)を支持する。NATO
同盟国としてどう支援できるかを模索している。諜報情報の共
有や機材輸送は特に重要である。」と述べた。また、難民につ
いては、「イドリブでは一つの場所に300万人が押し込まれて
いる。トルコ国境周辺で人的被害がいつ起きてもおかしくな
い。トルコはシリア難民に対し、どの国よりも尽力しているが、
さらなる300万人の難民にトルコ一国では対処できない。この
ような事態を発生させないためにあらゆる支援をも行わなけれ
ばならない。」と発言した。(2月13日付けM紙13面)
(3)ジェフリー代表はトルコ到着直後、トルコ語で記者らの質
問に回答し、NATO同盟国であるトルコ軍兵士がイドリブで大
きな脅威に直面しており、この脅威がロシアとアサド政権によ
りもたらされていること、さらにイドリブで犠牲となったトルコ人
兵士に対し哀悼の意を表明した。ジェフリー代表は「我々はト
ルコ政府と状況を評価し、可能な限りの支援を供与したい。」
と述べた。(当館注:ジェフリー代表が約1分半であるが、トルコ
語を話し、弔意を示したことは大きな話題となった。)(2月12日
付けM紙インターネット版)
●在トルコ米国大使館と在トルコ・ロシア大使館のツイッター
攻防
2月12日、在トルコ米国大使館がツイッターで「イドリブに注視」
というタイトルでビデオをツイートし、ビデオには「我々NATO同
盟国はトルコに寄り添う」とのメッセージが含まれていた。在ト
ルコ・ロシア大使館は同メッセージを含む動画の写真と「ペンタ
ゴンはYPG/PKKのために2億ドルの予算要求」と題するAAに
よる記事の写真を並べて「評価は皆さんにお任せします」とツ
イートした。(2月13日付けM紙13面)
(写真は、在トルコ・ロシア大使館公式ツイッターから)
経済 【マクロ経済】
●1 月の輸出額、対前年同月比 6.1%増の 148 億米ドル
2 月 3 日、トルコ輸出業者会議(TIM)は、1 月の輸出額が対前
年同月比 6.1%となる 148 億米ドル、輸入額は同 19%増の 192
億米ドルと発表した。輸出の輸入に対するカバー率は 76.8%。
輸出相手国は 1 位がドイツ(15 億米ドル)、2 位がイタリア(8.89
億米ドル)、3 位が英国(8.7 億米ドル)。輸入元国は 1 位がロシ
ア(21 億米ドル)、2 位が中国(19 億米ドル)、3 位がドイツ(13.5
億米ドル)だった。(2 月 3 日付け HDN 紙インターネット版)
●1 月の消費者物価(CPI)上昇率、対前年同月比 12.15%
(1) 2 月 3 日、トルコ統計庁(TUIK)は、1 月の対前年同月比の
消費者物価上昇率が 12.15%だったと発表。前月の 11.84%から
0.31%ポイント上昇した。前年同月から最も上昇したのはアルコ
ール飲料及びタバコ製品で同 42.21%ポイント上昇。アナトリア
通信によるエコノミスト 11 人の予想は 11.92%であり、これを上
回った。(2 月 3 日付け AA)
(2) 同発表を受け、エルドーウドゥ CHP 党首補佐官は、TUIK
のインフレ算出の基準となる一連の品目中、食品、住居、交通
や服飾等、価格が上昇している品目の割合が引き下げられて
いることを指摘し、「数字をもてあそび、あからさまに国民に嘘
をついている」と批判した。(2 月 4 日付け C 紙 11 面)
(写真は、2 月 3 日付け AA から)
●1 月の製造業購買者担当者指数(PMI)、51.3 に上昇
2 月 2 日、イスタンブール工業会議所(ISO)及び HIS マークイッ
トの調査によると、トルコの製造業購買者担当者指数(PMI)が
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過去 22 か月を通じて初めて景況感の改善を示す 50 を上回る
51.3 となった。需要の回復による新規注文の改善、新規輸出
注文が過去5か月間で初めて回復傾向を見せた。また 3 か月
連続で生産は拡大し、雇用も過去 3 か月で初めて拡大した。(2
月 2 日付け AA)
●2019 年 11 月の失業率、13.3%
2 月 10 日、トルコ統計庁(TUIK)は、2019 年 11 月の失業率が
前年同月から 1%上昇し 13.3%となったと発表。15 歳から 24 歳
までの若年層失業率は 24.5%で、前年同月から 0.9%上昇して
いる。(2 月 10 日付け TUIK)
【2017 年 11 月から 2019 年 11 月までの失業率の推移】
(グラフは、2 月 10 日付け TUIK 発表を元に当館編集)
【金融】
●香港上海銀行(HSBC)、トルコでの事業売却を再び検討
1 月 29 日、香港上海銀行(HSBC)が、トルコを含むいくつかの
地域における事業の売却を検討していることが報じられた。関
係者筋によると、売却の対象地域はアルメニア、ギリシャ、オ
マーン等、事業規模が小さく地銀との競争が激しい地域とされ
る。同行は 1990 年からトルコで営業を開始しているが、これま
でにも 2013 年に 315 支店を閉鎖及び 6,000 人を解雇し、2015
年にも事業売却を模索。売却には至らなかったものの、事業
縮小は継続し、昨年 9 月には 80 支店の閉鎖及び 2,000 人の
従業員の解雇を実行。この結果、2014 年及び 2015 年の赤字
決算は 2019 年第 3 四半期に 4.56 億トルコリラの黒字にまで
回復していた。(1 月 29 日付け REUTERS)
【人事】
●大統領府投資局、ブラク・ダールオール氏が新たな総裁に
大統領府投資局のアルダ・エルムット総裁が辞任し、同局副
総裁を務めていたブラク・ダールオール氏が新たな総裁に任
命されたことが報じられた。エルムット氏は今後民間セクター
に移る。ダールオール氏は 2009 年にボアジチ大学経済学部
を卒業後、2010 年から同局に勤務し、北アメリカ、インド、日
本、湾岸諸国担当として官民連携部門のプロジェクトマネージ
ャー及び部長を務めた。(2 月 7 日付け SOZCU 紙インターネット
版)
(写真は、2 月 7 日付け SOZCU 紙インターネット版から)
【自動車】
●2019 年の電気自動車・ハイブリッド車の登録台数、1.5 万台
に
2 月 2 日、アナトリア通信は、2019 年のトルコ国内の電気自動
車及びハイブリッド車の登録台数が前年の約 3 倍の 15,053 台
に達したと発表。トルコは昨年 12 月 27 日にトルコ自動車ジョ
イント・ベンチャー・グループ(TOGG)による国産電気自動車
のプロトタイプを発表、2022 年に SUV 車の大量生産体制に入
ることが予定され、その後セダン車の生産が構想されている。
(2 月 2 日付け DS 紙インターネット版)
●2019 年の自動車輸出トップ 3:フォード、トヨタ、オヤック-ル
ノー
2 月 5 日、ウルダー自動車産業輸出業者協会(OIB)は、2019
年に 306 億米ドルに達した自動車輸出において、トップの自動
車輸出メーカーはフォード社で、2 位がトヨタ、3 位がオヤック-
ルノーであったと発表。また、2020 年 1 月の自動車輸出は対
前年同月比 3.2%増の 24 億米ドルで、トルコの全輸出において
は 16.3%を占めている。(2 月 5 日付け AA)
●2020 年 1 月の自動車販売台数、前年同月比 89.75%
自動車販売業者協会(ODD)は、2020 年 1 月の自動車販売台
数を発表。乗用車は対前年同月比 100.53%増の 2.2 万台、軽
商用車は同 54.89%の 5,257 台となった。2020 年の国内自動車
販売台数は 57.5 万台から 62.5 万台と予想されている。(2 月 4
日付け SOZCU 紙インターネット版)
【観光】
●2019 年の観光収入、対前年比 17%増の 345 億米ドル
1 月 31 日、トルコ統計庁(TUIK)は、2019 年のトルコの観光収
入が対前年比 17%増の 345 億米ドルに達したと発表。一人当
たりの支出額は前年の647 米ドルから上昇し666 米ドル。2019
年の外国からの訪問者数は同 13.7%増の 5,190 万人で、その
うち 86.2%が外国人、13.8%が在外トルコ人だった。イスタンブー
ルは全訪問者の 33%を占める 1,500 万人の訪問者数を記録
し、次いでアンタルヤが 1,465 万人だった。外国人訪問者数の
国籍を見ると、ロシアが 700 万人(15.6%)、2 位がドイツの 500
万人、3 位はブルガリアで 270 万人だった。(1 月 31 日付け AA)
【交通】
●2019 年のボスポラス海峡通過船舶数、41,112 隻
運輸インフラ省は、2019 年のボスポラス海峡を通過した船舶
数は前年の 41,103 隻とほぼ同数の 41,112 隻、通過した貨物
は前年の 6.13 億総トンから増加し 6.38 億総トンだったと発表。
内訳を見ると、一般貨物船が 18,637 隻、ガス、LNG、化学品そ
の他の輸送タンカーは 8,957 隻だった。また、2019 年のチャナ
ッカレ海峡の通過船舶数は 43,759 隻で、前年の 43,999 隻か
ら微減した。(2 月 4 日付け HDN 紙 9 面)
●イスタンブール地下鉄のアジア側路線、工事再開
2 月 3 日、イスタンブール市は、2018 年 10 月に工事休止とな
ったアジア側地下鉄路線のカイナルジャ-ペンディック-トゥ
ズラ線の工事の再開式典を開催した。在イスタンブール仏国
総領事も臨席した同式典でイマムオール市長は、同路線の
2017 年の入札価格 は 16.13 億トルコリラだったが、2020 年の
更新された価格は 23.4 億トルコリラとなっており、フランス開発
機関からの 8,600 万ユーロの融資により工事が再開可能とな
ったと発言。同路線は全長 12 キロメートル、8 駅の 2 路線で、
1 路線目はタヴシャンテペ駅とトゥズラを結び、カドゥキョイから
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の延伸路線となる。2 路線目はペンディック・センター-カイナ
ルジャ線で全長 4.1 キロメートル。同路線はタウシャンテペ-
サビハ・ギョクチェン空港路線の延伸となる。これにより、カドゥ
キョイ駅を発するメトロはトゥズラ方面と空港方面の 2 方面に、
空港発の路線はカドゥキョイ行きとペンディック・マルマライ駅
への接続の 2 方面となる。(2 月 3 日付け NTV)
(写真は、2 月 3 日付け NTV から)
●ユーラシアトンネルの通行料金、56%の値上げ
2 月 1 日より、ユーラシアトンネルの通行料金が 56%値上げさ
れた。これにより、自動車の片道通行料金は 36.40 トルコリラ
(旧料金 23.30 トルコリラ)、ミニバスは 54.70(34.90)トルコリラ
となった。(1 月 31 日付け BirGun 紙)
●ゲブゼ-イズミル高速道路運営事業の売却コンサルに JP
モルガンを起用
オスマン・ガーズィ橋を含むゲブゼ-イズミル高速道路の運営
を行うオトヨル投資社が、同事業運営権の売却のため、JP モ
ルガンをコンサルタントとして承認したことが報じられた。2009
年にヌルオル、オズアルトゥン、マクヨル、アスタルディ(伊)、
ギョチアイの 5 社が落札し、総額 73 億米ドルが投じられた同
事業は、49.6 億米ドルの融資、15 億米ドルの自己資本、8 億
米ドルの早期営業純利益により資金を供出していた。 (2 月13
日付け SOZCU 紙 7 面)
●アトラスグローバル、破産申請
経営上の問題から昨年 11 月から 12 月 21 日まで運行を中断
し、その後運行を再開していた格安航空会社のアトラスグロー
バルが、破産の申請を行ったことを明らかにし、2 月 12 日のイ
スタンブール-バグダード便の運行をもって営業を終了した。
同社の法務部門が今後従業員の退職金及び販売済みチケッ
トの返金業務に当たる。(2 月 12 日及び 13 日付け M 紙インター
ネット版)
(写真は、2 月 13 日付け M 紙インターネット版から)
【エネルギー】
●2019 年のロシアからトルコへの天然ガス供給、対前年比
40%減
露インターファックス・ニュースによると、2019 年のトルコの天
然ガス輸入は対前年比 10%減となる中、アゼルバイジャンから
の天然ガス輸入の増加に伴いガズプロムからの輸入が対前
年比 40%減となったことが報じられた。トルコエネルギー市場
規制庁によれば、トルコの 2019 年の 11 か月間の天然ガス輸
入は 398 億立方メートル。ガズプロムからの輸入は 80 億立方
メートル減少、アゼルバイジャンからは 19 億立方メートル増
加、LNG 輸入は 10 億立方メートル増加した。トルコの LNG 輸
入元は、米国が首位の 9.8 億立方メートル、アルジェリア、カタ
ール、ナイジェリアが続いている。(2 月 6 日付け GAZETEM 紙
インターネット版)
(写真は、2 月 6 日付け GAZETEM 紙インターネット版から)
治安 ●トルコ南東部で大規模対テロ作戦が継続中
1 月 31 日、トルコ内務省は、南東部における対テロ作戦として
新たにシュルナク県での一斉捜査が開始されたと発表。この
作戦は約 800 名の警察や軍を中心として、地元民からの協力
により潜伏している PKK 関連容疑者を逮捕するとしている。ト
ルコ当局は、これらを「Kapan 作戦」と命名し、今回が第 5 弾で
年初にはマルディン県でも作戦を実行している。この作戦軍の
目的は、テロ組織のネットワークを絶ち、トルコ国内でのテロ
事件の発生を未然に防ぐことが目的である。(1 月 31 日付け
S 紙インターネット版)
●元 PKK メンバーが内部事情を告白
2 月 2 日、元 PKK メンバーでありシリア国境で活動していた人
物が、家族の説得などにより投降し組織の内部事情について
告白した。内容としては、PKK はトルコ軍や警察だけでなく、今
後は観光地や工業地も標的に加えるように指示が出されてい
るとしている。また、トルコ軍による平和の泉作戦では PKK 側
の人間が民間人に紛れてトルコ軍を攻撃し、トルコ軍による民
間人への攻撃を誘発していたと発言している。(2 月 2 日付け
S 紙インターネット版)
●1 月の対テロ作戦の成果を発表
2 月 3 日、トルコ内務省は 1 月中の対テロ作戦の成果につい
て発表。1 月はトルコ南東部における PKK への掃討作戦を継
続しており、冬期中の対テロ作戦で PKK メンバーの 45 名が殺
害、112 名が拘束されたとしている。一方で、PKK による攻撃で
トルコ側は 11 名が死亡したと発表された。(2 月 3 日付け AA
紙インターネット版)
(写真は 2 月 3 日付け AA 紙インターネット版から)
●エディルネ県で FETO 関連容疑者 9 名逮捕
2 月 5 日、トルコ警察はエディルネ県のギリシャ国境において
FETO 関連容疑者の元兵士 9 名を逮捕したと発表。容疑者ら
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はギリシャへの不法入国を行おうとしており、トルコ警察は不
法難民の密出国と併せて警戒を強めていた。(2 月 5 日付け S
紙インターネット版)
●ブルサ県で PKK の爆薬押収
2 月 5 日、トルコ内務省はブルサ県において警察への通報によ
り捜査を行ったところ、地中に隠されていた爆薬 5.5 キロを発見
し PKK メンバー2 名を逮捕したと発表。容疑者らは大都市での
テロを計画していたとされ、他に爆薬の材料などが押収されて
いる。(2 月 6 日付け S 紙インターネット版)
(写真は 2 月 6 日付け S 紙インターネット版から)
●臓器移植の違法仲介組織が摘発
2 月 10 日、トルコ警察はブルガリア人を顧客とした臓器移植の
違法仲介組織を摘発したと発表。容疑者らはブルガリアで臓
器移植希望者とドナーを募り、夫婦や兄弟に見せかけるため
の書類を作成した後、イスタンブールの私立病院で手術を行え
るように手配していた。この捜査により 5 名が逮捕されており、
容疑者らはトルコからブルガリア国境を越えて逃亡を図ろうと
していたところを拘束された。(2 月 10 日付け S 紙インターネット
版)
●トルコ・ブルガリア国境で記録的な違法薬物押収量
2 月 11 日、トルコ貿易省はエディルネ県のブルガリア国境にお
いて税関検査によりトラックから約 2 トンの大麻が押収された
と発表。このトラックはジョージアからイタリアへ向かっており、
運転手は肥料を輸送していると説明していたが、警察犬が貨
物に反応し検査したところ、末端価格約 2,000 万ドルの大量の
大麻であった。この規模は陸上国境での検査における摘発で
は過去最大である。(2 月 11 日付け S 紙インターネット版)
(写真は 2 月 11 日付け S 紙インターネット版から)
●違法薬物関連の情報提供へ報奨金
2 月 12 日、トルコ政府は違法薬物関連の情報提供に対して報
奨金を支払う制度を新たに開始したと発表。この制度では薬
物の種別、押収量、情報による逮捕者の有無によって情報提
供者への報奨金額も異なり、小規模な違法薬物販売者や麻薬
使用者も対象としている。(2 月 12 日付け S 紙インターネット版)
(写真は 2 月 12 日付け S 紙インターネット版から)
社会
●イスタンブール空港でマスクの需要が急増
イスタンブール空港では、ここ 10~15 日間でマスクの需要が
急増している。中国人をはじめ、搭乗手続き後に薬局でマスク
を購入する海外旅行客が増加している。イスタンブール空港
の薬局の責任者のヌルジャン氏は、「コロナウィルスの感染拡
大以降、1 万枚を販売した。1 か月で 2 万~3 万枚が売れると
見込んでいるが、生産が間に合っておらず、値段も 2 倍になっ
た。」と述べた。(1 月 30 日付け M 紙インターネット版)
●武漢市のトルコ人を移送するための軍用機が離陸
1 月 31 日、新型コロナウィルスの流行を受け、武漢市のトルコ
人を移送するために、トルコ空軍機 A400M が、アンカラのエテ
ィメスグット空軍空港を離陸した。軍用機にはトルコ帰還を希
望したトルコ人 32 名の他、アゼルバイジャン人、ジョージア
人、アルバニア人計 10 名が搭乗し、2 月 1 日にアンカラに到
着した。その後、帰国者はアンカラの未使用の病院に移送さ
れ、14 日間隔離されることとなった。(1 月 31 日付け M 紙インタ
ーネット版他)
(写真は、2 月 1 日付け DS 紙インターネット版から)
●「ロビンフッド」がトラブゾンに出現
イスタンブールの貧困地区に出現し、一般の人々や子供たち
へ現金を渡すなどの慈善行為を行うことで知られていた「ロビ
ンフッド」がトラブゾンに出現した。シリア人が多く集まるエセン
リテペ地区に現れ、子供たちに現金 200 リラ、家庭には現金が
入った封筒を渡した。現金の配布を支援したという近隣住民は
「ロビンフッドは、困窮した家庭にのみ現金を渡しており、正体
はわからないが、善い行いというのは隠れて行われるものだ。
アッラーの御加護がありますように。」と感謝を述べた。(2 月 3
日付け M 紙インターネット版)
●ペガサス航空の旅客機が着陸失敗:3 人が死亡
2 月 5 日、トルコの格安航空会社(LCC)ペガサス航空の旅客
機が、イスタンブールのサビハ・ギョクチェン国際空港で悪天
候の中で着陸に失敗して大破し、3 人が死亡、179 人が負傷し
た。この事故により空港は一時閉鎖された。(2 月 5 日付け
HDN 紙インターネット版他)
Istanbul Weekly vol.9-no.3
※掲載内容は、トルコの報道をまとめたものです。 6
(写真は、2 月 6 日付け HDN 紙インターネット版から)
●イスタンブールの公共交通機関が 35%値上がり
イスタンブール交通調整センター(UKOME)の決定により、公共
交通機関の料金が 35%値上がりする。料金改定が適用され
るのは、市営バス、メトロ、メトロバスなどの公共交通機関で、
新料金の適用開始は 2 月 10 日で、大人料金は 2.6 リラから
3.5 リラとなる。(2 月 7 日付け H 紙インターネット版)
●山の野生動物達用にパンを置いて安全祈願
トルコ東部エルズルム県の商人らが、山の野生動物達のため
に 2,001 本のパンを置いて、最近トルコが見舞われた地震、雪
崩、飛行機事故などの災難のお祓いを行った。エルズルムで
は、1 か月間コーランを 1,001 回詠むというピルアリババが開
始した「1001 ハーティム」という古くからの習慣があり、当時は
1,001 本のパンを野生動物のために山に置いていた。パンを
置いた一人であるムヒッティン・オルチュン氏は、「人間は動物
を保護するべきだ。飢えた動物は、集落に降りてきて人間の
生活を脅かす。動物に平和を提供できない社会に平和は訪れ
ない。」と述べた。(2 月 7 日付け HDN 紙インターネット版)
(写真は、2 月 7 日付け HDN 紙インターネット版)
●2020 年初のスーパームーンがエディルネにて観測
2 月 9 日、エディルネ県にて、スーパームーンが観測された。
スーパームーンとは、月の軌道が最も地球に近づくのと満月
が重なるタイミングの月のことで、通常よりも大きく明るく見る
ことができる。(2 月 10 日付け HDN 紙インターネット版)
(写真は、2 月 10 日付け HDN 紙インターネット版から)
Istanbul Weekly vol.9-no.3
※掲載内容は、トルコの報道をまとめたものです。 7
注:本文中の略語の正式名称は以下の通りです。
機関・団体等
引用メディアの略称
在イスタンブール日本国総領事館
電話:0212-317-4600、FAX:0212-317-4604、E-Mail: istanbulweekly@it.mofa.go.jp
WEB:https://www.istanbul.tr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
Facebook:http://www.facebook.com/Japonya.Istanbul.Baskonsoloslugu
●トルコに90日以上滞在される方は総領事館に在留届を提出願います。
●新たに配信希望される方、あるいは今後の配信を希望されない方は、以下のメールアドレスにご連絡ください。
istanbulweekly@it.mofa.go.jp
【被害】
★当館 HP 更新のお知らせ★
●領事サービス向上・改善のためのアンケート実施(2 月 29 日まで) (2/14)
●新型パスポート(2020 年旅券)受付開始について (2/4)
●【注意喚起】米国総領事館前におけるデモ・集会等 (1/29)
●新型コロナウイルスに関する注意喚起 (1/25)
●【注意喚起】イスタンブールにおける羽交い締め強盗事案の発生 (1/23)
略語 正式名称 略語 正式名称
AA Anadolu News Agency HDN Hürriyet Daily News
C Cumhuriyet HT Haberturk
D Dünya IA Ihlas News Agency
DS Daily Sabah M Milliyet
H Hürriyet S Sabah
今週 通算 今週 通算 今週 通算 今週 通算
2019年 0件 18件 0件 1件 0件 9件 0件 5件
2020年 0件 1件 2件 2件 0件 2件 1件 1件
イスタンブール邦人被害統計2020.1.1~2020.2.13 ※総領事館に訴出があったものを集計
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